電力自由化を前に、原発電力だけはどんなにコストが高くなっても電気料金に転嫁する。

昨日は、政府の機関紙となっている産経新聞が、「反原発」がCO2を増加させ、今正に日本を襲っている豪雨、猛暑、台風の原因となっている。世界の異常気象は、日本が原発を忌避しているからだなどと滅茶苦茶な記事を載せたことを書いた。明らかに、安倍首相と懇意の読売新聞トップの渡辺氏、フジサンケイグループのトップの日枝氏、原子力ムラ勢力の攻勢が始まったのではないかと、いやな予感がした。

上記を裏付けるような記事が、朝日新聞の社説に書かれていた。この記事内容は、他の新聞ではまだ取り上げていないようだ。朝日のスクープかもしれない。

この社説を読むと、原発による電力は、これからの電力自由化の中で、基準価格を設定するということだ。つまり、再生エネルギーなどの競合電気に対して、原発電力は政府が絶対に損をさせないと保証する制度を設けようとしている。他の電力価格が下がって、原発電力もその電力価格に合わせた場合、下がった電力価格と原発の実力価格との差額分は、電気料金に転嫁してもいいという優遇策を認めるということである。

これは、原発が最もクリーンで最も安いなどというのが大嘘で、原発の核廃棄物処理費、廃炉処理費、設置自治体への補償金などなどを入れれば、小泉元首相が唱えているようにエネルギーの中で最も高く、ダーティなエネルギーであるということである。CO2を出さないというが、一旦事故が起これば人は住めない、海は汚染する、CO2どころの問題ではない。原発事故の不幸を転じて脱原発に転換するはずであったが、もっとひどい状況に陥ろうとしている。もう一度、脱原発を争点に総選挙を行うべきである。


原発と自由化―優遇策はいらない

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

2014年8月23日(土)付

 経済産業省は原発で発電した電気に基準価格を設ける制度案を打ち出した。

 2016年以降の電力自由化で、電気は基本的に市場を通じて売買されるようになる。今回の制度案では、まず基準価格を設けておき、市場価格がこれより下がったときには、差額分を後の電気料金で回収できるようにする。逆に、上がったときには差額を還元する。原発事業者に、収入を保証する仕組みと言える。

 経産省は「円滑な廃炉や安全投資、安定供給に支障が出ないようにするため」と説明する。基準価格は、使用済み核燃料の処分や廃炉にかかる費用も含めて必要額を計算し、政府と事業者で決める。

 電力自由化で、現行の料金制度(総括原価方式)が撤廃されると、原発にかかる巨額の費用を十分に回収できなくなる可能性が高い。原発事業者にとってはありがたい制度だろう。

 しかし、それではエネルギー基本計画がうたう「(原発は)可能な限り低減させる」方針と逆行する。不要な原発が淘汰(とうた)されないばかりか、新増設に道を開くことにもなりかねない。

 政策的に減らそうという原発に優遇策を講じれば、原発事業者を温存し、他の事業者との競争の条件もゆがめてしまう。

 電力自由化のもとでは、電源も競争にさらされ、安全性や経済性を見る利用者側の選択によって決まっていく。

 原発は他の電源に比べ、初期投資と後始末に巨額の費用がかかる。加えて福島での原発事故以降、安全基準が厳しくなり、もはや「安くて安定的な電源」とは言えなくなっている。

 そうした原発も公平な競争にさらすことに自由化の一つの意味はあったはずである。

 確かに、廃炉や使用済み燃料を含めた放射性廃棄物を管理・処分するには費用がかかる。必要な財源が足りないようなら、手当てしなければならない。

 ただし、これらは別途、透明性の高い手順で適正な金額を見積もり、電気料金とは明確に区別したうえで国民に負担を求めるのが妥当だろう。

 そのためにも、まずは原発を着実に減らす具体的な施策を示すことが欠かせない。既存原発の後始末に必要な費用の算段はその後の話である。

 電力自由化の影響は大きいし、経営環境の激変で事業者の経営が一気に悪化しないように経過措置を講じる必要もあるかもしれない。その場合も、自由化の狙いを阻害しない工夫が不可欠だ。




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この記事へのコメント

2014年08月23日 23:20
「 経済産業省は原発で発電した電気に基準価格を設ける制度案を打ち出した。」
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これは経済産業省の記者会見での発表なのだろうか?
しかし、普通このくらい書いてくれないと国民には何も分らぬ(怒)
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特定の他紙があまりにもひどいので、相対的によく見えるということか?(トホホ)
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放射性廃棄物の増加とCO2の増加とどちらが取り返しが付かないことになるのだろうか?
メディアには明確な解説を望む!

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