万年単位で核廃棄物管理をしなければならない原発事業は、やってはいけないものだ

九州電力の「やらせメール」は、これだけの大事故が起きたのに何らその体質が変わっていない、日本国内の地域独占会社の恐れを知らぬ蛮行である。これが、少しでも世界、もしくは国内において、自由競争にさらされている会社がこのようなことをやったのなら、いっぺんに信用が失墜し、競合他社にあっという間にマーケットを取られてしまう。かつて、北海道の有名ブランドだった雪印乳業が2000年6月に乳製品で食中毒が発生、その後の対応及び子会社の食肉偽装事件が絡み、同社グループは解体に至った。

本来、こんな「やらせメール」などが発覚しただけで、その企業はおしまいであるが、東電といい九電といい、その経営陣の企業コンプライアンスは地に堕ちている。この子会社へのやらせを指示した者は、当初課長クラスと報道され、時間が経つほどランクが上がり、部長クラス、今は副社長となっている。子会社4社への指示が一課長で出来る訳がない。況や部長クラスをやである。

丁度、このやらせメールについての、九州電力の真部利応社長の謝罪会見を見た。記者の質問に、「誰が指示したかはノーコメントだが、その責任は社長にある」と述べていた。しかし、社長が指示した訳ではないですね?と問われて、最初は、それもノーコメントと述べていた。その時小さいメモが社長に渡され、それを読んだ後で、急に社長が、ノーコメントを取り下げ、少なくとも自分ではないと言い換えた。この天の声は、弁護士もしくはもう少し上のランクからの指示であろう。副社長が指示したというのなら、社長と相談していない訳がない。社長が指示したのと同等である。

7月2日に『田中康夫のにっぽんサイコー!~ 竹田恒泰が語る「原発はいらない!」』を見た。この竹田氏の話は、中々説得性のある話が多かった。その中で、心を打ったのは、原発に関わっている従業員は、正社員が2割程度で8割近くは関連会社もしくは、尼崎などのような地区からの労働者が携わっているという。その大部分の従業員は、所謂露払いの「雑巾がけ」というもっとも危険な作業を行い、安全が確保された後に正社員が作業を行うという。このような作業を行わないと、成立しない事業というのは、会社ではない。

また、竹田氏は、会社として親子3代程度で責任が取れるような事業でないと、やってはいけないと述べた。これが特に心を打った。つまり、原発という事業を行うと核廃棄物が発生し、廃炉にもなり、核廃棄物の管理はこれから1万年、2万年掛かる。有史以来、高々3000年である。それが、1万年も管理しなければならないということは、電力会社自体が残っているかもわからない。まず、残っていないだろう。その会社が管理出来るスパンは長くて100年で、それ以上の訳の分からない、責任がとれないような事業は、そもそもやってはいけないのだ。子孫に、どこの馬の骨が作ったかわからない核廃棄物を残していけない。

この問題に視点を置けば、そもそも原発事業は人類(子孫)の敵であり、パンドラの箱を開けてはいけないものであることがわかる。


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